PROJECT 03
プロジェクト メンバー インタビュー
PROJECT
三軌建設株式会社
プロジェクト
JR九州グループ会社における鉄道建設のエキスパートとして、土木工事、軌道工事、建築工事に取り組む三軌建設株式会社が初めて取り組むビジュアル広告をコンセプトから制作。一般的には馴染みがなかった会社の魅力をJRらしさを取り入れながら表現しています。
PROJECT MEMBER
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鬼木 仁 JIN ONIKI
2012年入社
営業を担当。クライアント(三軌建設株式会社)と制作をつなぎ、SL人吉の撮影の手配や全体の進行管理を担当。
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櫨本 大輔 DAISUKE HAZEMOTO
2015年入社
プランニングを担当。タグラインからビジュアルの提案を担当。
キャリアを積んだ二人が
数年ぶりにコンビ復活
- SL機関車の車輪とレールを切り取ったビジュアルが印象的な三軌建設株式会社さまのポスター。今回、営業と制作を担当されたお二人にお話をお伺いします。 まずはお互いの第一印象はいかがでしたか?
- 鬼木
- 結構久しぶりにご一緒しましたよね。初めて一緒に仕事したのは何年前でしたっけ?
- 櫨本
- 5年前ですね。もうそんなに経ったんだ。
- 鬼木
- 本当に。櫨本さんは中途入社で、最初はウェブ周りが強くて、そっち系の企画が多い “デジタルの人”って感じでした。初めて組んだ時は商業施設の年間販促チームの一員としてだったかな。その後、ウェブ系以外の企画を手掛けられるようになってから初めてご一緒する仕事ですよね。
- 櫨本
- そうそう。鬼木さんは、お客さまとコミュニケーションをしっかり取れている印象でした。クライアントの思いをきちんと聞いてくれるので、制作がスムーズに進むんです。
- 鬼木
- 櫨本さんはお客さまが欲しいものをゴールに着地させるのが本当に上手なんですよ。今回は本当にスムーズ過ぎて苦労したエピソードが思い浮かばないから大丈夫でしょうか(笑)
初広告にチャレンジする
“真面目な会社”を表現するには?
- 三軌建設株式会社さまとのお仕事は、どのような経緯で進められたのですか?
- 鬼木
- 三軌建設株式会社さまは、今まで広告を出されたことがないんですよ。最初はリクルートが目的だったのですが、それ以前にビジュアルを作ったことがない。だから弊社にご依頼が来て、社内で僕と櫨本さんがご指名を受けて制作に入ることになりました。
- なるほど。三軌建設株式会社さまはどのような事業を行っているのでしょうか?
- 櫨本
- JR九州のグループ会社で鉄道のレールや駅の施設、マンションなどを作られています。九州だけではなく、東京や海外の仕事も実績がある実はグローバルな企業なんです。
- 鬼木
- これまでビジュアルを作っていないということも含めて、リクルートと言いつつもブランディングも兼ねた広告を作った方がいいのではないかという話になったんです。
- 今回のビジュアルはどのようにして決まったのですか?
- 櫨本
- 鬼木さんがヒアリングをしてきてくれた話から、キーワードを抽出して案を作成しました。
- 鬼木
- 線路を作ってらっしゃるので「レール」とか、そういったワードが強く出されていたんですよ。そこから広げて、提案の時はもう少しワードを増やしてご提案しましたよね。
- 櫨本
- そうです。「三軌建設株式会社とは一言で言うと何?」みたいなタグラインもなかったので、それも含めて提案できたらと思ってアイデアを膨らませました。 「あまり日の目を浴びないけれど、誇りを持って仕事をする真面目な会社」というしっかりとした企業姿勢を分かりやすく伝えることに注力した感じですね。
- 鬼木
- 僕は決まった時点で、櫨本さんにおまかせしました。営業って社内のプランニングが入るパターンと、自分で外部のブレーンさんを動かすパターンがあるんです。自分で動かすときは最後まで意見を通すんですけど、今回はJRグループ企業ですし、基本わかってらっしゃるところが多いので、営業的に特に言う事はなかったです。
- 櫨本
- そのスタンスはありがたかったですね。三軌建設株式会社さまへの一番最初のご提案は、企業理念やコンセプト、目的をしっかり示してあげた後に、「線路」、「街」、「人」、「モノづくり」とか、軸となりそうなキーワードをあげて、そこからビジュアル案を提出したんです。直接、社長プレゼンということでプロジェクターで投影しながらご説明させていただきました。
- どんなビジュアル案を出されたのですか?
- 櫨本
- リクルートとブランディングを一緒に盛り込むと伝わりにくくなると思ったので、どちらかに寄ったものをそれぞれ考えました。グローバルなものや、子どもが出て家族を連想させるもの、いろんな職種のスタッフが出る社員紹介に近いものなど、大きく4つの方向性を示しました。ここで反応が良かったからいいんですけど、実はサブ案も20個くらいこっそり別紙で用意してました。
- 鬼木
- もし反応が微妙だったら出そうとしてましたよね。
- 20案もですか、すごいですね。いつもこれくらいの案を用意してあるんですか?
- 櫨本
- そうですね。出す出さないは別にして、ある程度の数はいつも考えて、準備しています。
営業とプランニングのスキルを発揮
まれに見る超安産の制作現場に
- サブ案の中身も気になるところですが、プレゼン後、撮影してデザインを提案するまでの流れを教えてください。
- 櫨本
- 大きな方向性を決めて、撮影、デザインに起こすまで2週間くらいですね。
撮影は鬼木さんが段取りしてくれました。 - 鬼木
- 打ち合わせしたその日にJR九州の担当部署に話を通しました。線路の撮影は場所を確保するのが難しいんですよ。僕は以前JRの観光列車のプロモーションを担当していたので、どんな列車がどこにいると言うのは頭に入っていて、撮影場所の想定は早かったですね。
- 櫨本
- 鬼木さんのアシストは本当に助かりました。線路の撮影って言っても、まず窓口も知らなかったですから。
- 鬼木
- いろいろ知り合いもいるので、直接連絡をしてすぐに日程を組んでもらうことができたのもラッキーでした。熊本車両センターでSL人吉を撮ったのですが、ハウスエージェンシーの強みを活かせる場面だったと思います。
- 櫨本
- 撮影できるタイミングもギリギリで、20分くらいしかなかったんですよ。でも、カメラマンさんはJR九州の鉄道カレンダーや観光列車を撮影されている方を鬼木さんが手配してくれたから、何の心配もなかったです。
- 鬼木
- 運行が11月上旬までだったので、それまでに撮影しなきゃならなかったんですよ。かなりタイトでしたけど、この辺の段取りが1番のキモでしたね。
- 櫨本
- そこは完全にお任せだったので、助かりました。
- お互いに補い合ったおかげで、スムーズに制作が進んでいったんですね。
- 鬼木
- そうですね。ヒアリングから2ヶ月くらいしか制作期間がなかったんですけど、逆に時間が余ったくらいです(笑)
クライアントの笑顔が成功の証
抜群のチーム力でより深いコミュニケーションへ
- ポスターの反応はいかがでしたか?
- 鬼木
- 三軌建設株式会社さまがJRグループだと知っている方はあまり多くないそうですが、今回のポスターをきっかけにご家族に会社のことを知ってもらえたと喜んで頂いたみたいですよ。あとね、ポスターの色校正を社内に貼ってくれていたんですって!
- 櫨本
- それは嬉しいですよね!三軌建設の社長や社員の皆さまがワクワクしている表情を見た時は、こちらもこみ上げるものがありました。
- 鬼木
- クライアントにとって新鮮味のあることをご提案できたと言う事はすごくありがたいですよね。社内で好評だったのも嬉しいですね。
- 今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?
- 鬼木
- このビジュアルをどういう風な形で広げていくのか、それとも新しい切り口でご提案するのか、今後の現場で判断させてもらえたらと言う感じですね。
- 櫨本
- リクルートを考えるなら、高校生や大学生などターゲットに対してアプローチするようなツールを作る必要があるかなと思っています。その辺は鬼木さんと先方の打ち合わせしながら進めていくのかな。
- 鬼木
- 三軌建設株式会社さまにとっては今が第一歩です。弊社としてはいろんな方向性を提示しつつ、関係性を深めていけたらと考えています。営業的に嬉しいのは、0からの仕事を1にできると、1が2になり3になってくる。お仕事をご一緒するほどその会社への理解も深まっていくので、より多面的な方向からのご提案もできそうですね。
- 櫨本
- 先方の意向が理解できるほど、半歩先の提案ができますもんね。
- 鬼木
- そうですね。それに、僕はプランニングができるわけではないので、プランナーさんがいかに気持ちよく仕事できる状況を作るか、それをいつも心がけています。
- 櫨本
- そう言ってくれるのは嬉しい。今回は順調だったからこそ、チーム力の大切さを実感できました。これからも二人三脚で提案を続けていきたいですね。