PROJECT
プロジェクト メンバー 座談会
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Start in Saga
佐賀県が「子育てし大県“さが”」プロジェクトの一環で制作した動画。「佐賀で暮らす、すべての人々の幸せを応援したい」という想いを込めたスペシャルムービーとして、2021年11月22日の「いい夫婦の日」に公開された
PROJECT MEMBER
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江頭 静也 SIZUYA EGASHIRA
2016年入社
企画・クリエイティブを担当
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中嶋 亮介 RYOSUKE NAKASHIMA
2009年入社
クライアント折衝、撮影スケジュール調整などを行う
絵コンテを見て鳥肌
クライアントも涙
- どのような経緯でスタートした企画ですか。
- 中嶋
- 佐賀県は2015年から「子育てし大県 “さが”」というプロジェクトをスタートさせ、出会いから結婚・妊娠・出産・子育てまで幅広く支援事業をしています。その取り組みの一環として、佐賀で結婚して家庭を持つ魅力を伝える「ウエディングストーリー」を企画・発信する事業でした。
- 江頭
- 佐賀県さんとは、これまでもいろんな事業をご一緒させてもらっていますよね。
- 中嶋
- そうなんです。「子育てし大県 “さが”」の担当部署は「男女参画・こども局 こども未来課」ですが、そのSNS運用やイベントなどは当社で担当させてもらっています。2021年6月に「ウエディングストーリー」のプロポーザル(企画競争入札)が公示され、すごくいい取り組みだと共感して応募しました。
- 江頭
- 営業、プランニングが3人ずつ入り、6人でチームを組みました。私は当初、サポート的な役割だったのですが、徐々に企画そのものに参加していくかたちで携わりました。
- 中嶋
- 江頭君は、チームで考えた企画にアドバイスするフィルター的な役回りでしたね。
- 江頭
- 出会い・結婚の先にある出産や子育てまでサポートしますというのが佐賀県の姿勢だよね、というところが企画の出発点でした。結婚は〝ゴールイン〟とも言われますが、少なくとも佐賀では結婚はスタートである、ということを伝えていこう、と。
- 中嶋
- 企画書の絵コンテを見たとき、これはすごいものができると鳥肌が立ちました。県の担当者の方も「絵コンテを見て泣いた」と言ってくれて。提案された企画のなかで、断トツの評価だったと聞いています。
楽曲も動画にベストマッチ
再生回数100万回を達成
- プロジェクトを進めていくうえで、苦労したところはありましたか?
- 中嶋
- 県の担当者さんは絵コンテをすごく大事にしてくれ、修正はほぼゼロ。クライアント側と制作側の思いのズレを埋めていくのが営業の仕事ですが、そこに関しては私の出番はまったくありませんでした。だから、苦労したことは実はあまりないんです。
- 江頭
- 撮影も順調でしたね。テイクが重なり、陽が落ちてしまったことはありましたが(笑)
- 中嶋
- あのときは結局、別の日に改めて撮影しましたね。ロケは当初3日間の予定でしたが、実際は9日かかりました。県の担当者さんはすべての撮影に立ち会ってくださり、想定外のことが起きた際も代案を出していただくなど、いい方向に修正することができました。「いい動画をつくるんだ」という思いを強く感じました。
- 江頭
- 楽曲は、永山マキさんとイシイタカユキさんの音楽ユニットであるiima(イーマ)さんに制作してもらいましたが、これもすごくよかったですね。
- 中嶋
- 制作スタッフと県の担当者さんからiimaのお二人に企画の主旨を直接伝える場を設け、そこからイメージを膨らませて曲をつくってもらいました。
- 江頭
- サビの「ひとりじゃ/生きられないように/なぜか/世界は/できていて」という歌詞が、この企画の世界観をよく表しているんです。クライアントさんや制作サイドの思いを汲んでくれていて、さすがだと思いました。
- 中嶋
- 結婚式の撮影シーンでは、若手を中心とした大勢の社内スタッフがエキストラとして協力してくれました。とても助かりましたし、ありがたかったです。
- 反響はどうでしたか。
- 中嶋
- 再生回数が約100万回に達するなど、多くの方に見てもらうことができました。こども未来課の担当者のもとには佐賀県の他の部署から「この動画を制作した会社を紹介してほしい」という問い合わせが入ったそうです。社内のメンバーからも「入社して一番思い出に残る仕事になった」という言葉が聞かれました。
- 江頭
- 僕は佐賀の出身ですが、地元の友人がちょうど結婚のタイミングで、この動画も見てくれていました。とてもよかった、感動したと言ってくれ、嬉しかったですね。
社内の企画力を再認識
クライアントの協力にも感謝
- 今回の企画を振り返って、いかがですか。
- 中嶋
- 撮影を委託する制作会社に絵コンテなどのアイデアをもらうことも多いのですが、今回は社内のプランニングスタッフがつくった絵コンテを制作会社に映像化してもらっただけ。JR九州エージェンシーの企画力を内外に示すことができたと思いますし、私もその力を再認識しました。
- 江頭
- 僕はこれまで結婚を意識してきませんでしたが、この仕事に関わって少し意識するようになりました。
- 中嶋
- 企画書のなかでチームの6人を紹介したのですが、それぞれの結婚に対する考えも一緒に載せたんです。結婚観はそれぞれバラバラでしたが、たしかに江頭君は「幸せなら、結婚しない選択もあり」と書いていました(笑)。
- 江頭
- 自治体が「地元で結婚する人を増やそう」と予算をつけて動画をつくることは、なかなかないと思うんです。そこに踏み出している佐賀県さんの姿勢はすばらしいと感じました。この企画に関わった人それぞれが結婚を自分事化しながら、制作を進めていったと思います。
- 中嶋
- この企画には実は続きがあって、翌年度に「佐賀らしい場所で結婚式を実施する」というイベントのプロポーザルがあったんです。この時も当社の企画が採用されました。動画の中でウェディングロードとして用いた特注の長い赤いカーペットを使い、サッカーJ1・サガン鳥栖のホームゲーム前のスタジアム、吉野ケ里歴史公園内で2組のカップルに結婚式を挙げてもらいました。
- 自治体の職員だからこそ地域を思う気持ちが強く、それがすばらしい企画になったと。
- 江頭
- うーん、正直そこは担当者によってまちまちですね。自治体は異動も多いし、担当している仕事にそこまで強い思いを持てる人は民間企業よりも少ないかもしれません。ただ、今回のクライアントさんは違いました。
- 中嶋
- 私も佐賀県には思いを持って仕事をされている方が多いと感じます。だからでしょうか、部署間の連携もすごくスムーズです。今回も撮影の許可取りや情報発信などでいろんな部署の方に協力をしてもらいましたが、「その件なら、〇〇部の〇〇さんに頼んでみよう」という感じで、話が早かったです。
制作メンバーも初めて仕事をする人が多かったのですが、少しずつ信頼関係が築けていることを感じました。そうした人間関係の部分も含めて、とても印象に残る仕事でした。
真っ直ぐ真剣に考える
愚直な姿勢で信頼を獲得
- 一緒に仕事をして、それぞれどんな印象を持ちましたか。
- 江頭
- こんなに誠実な人はいないですよ。僕のなかで「できる営業」は、押しが強くて話上手、というイメージですが、中嶋さんは決して押しが強いタイプでないし、話もそこまで上手ではない(笑)。
- 中嶋
- そうですね(笑)。
- 江頭
- だけど、何事にも一生懸命に取り組む。テクニックで仕事をこなすのではなく、真っ直ぐ真剣に考える。そういうところでクライアントさんに信頼されている気がします。
- 中嶋さんから見た江頭さんはどうですか。
- 中嶋
- 企画力がすごいので、営業としては安心して自分の仕事に専念できます。企画力のある人って自分の案を強く推してくる傾向にありますが、江頭君は周りの意見も聞きながら冷静に判断してくれる。いい案だと思えば、それを考えたのが営業であっても後輩であっても取り入れてくれる懐の深さがあります。
- 江頭
- 中嶋さんとはイベント関係の仕事で一緒になることが多いですよね。イベントは予算も大きいので会社として取りにいくことも多いのですが、大きなイベントのコンペには中嶋さんが営業担当として携わっている印象があります。
- 中嶋
- イベント企画でも江頭君はしっかりとコンセプトからつくってくれるので、イベント会社さんとやるよりも社内主導でやることが多いですね。これまでも、わりと大きな予算が付いたイベントをいくつか一緒にやりました。
- 江頭
- イベントは進行がすごく重要になるのですが、スムーズに段取りをしてくれるので「中嶋さんさすがだな」と。動画公開を受けて行った翌年の結婚式のイベントも、まさにそんな感じでした。
- 中嶋
- また、大きな仕事を一緒にやっていきしょう。
- 江頭
- よろしくお願いします!